こんにちは、まさみです!
久しぶりに自転車・トライアスロン映画レビュー、今回はスペインの映画「100メートル」をご紹介します。
これまでにレビュー投稿した映画同様、実話に基づく物語ということです。
自転車やトライアスロン系の映画は実話が多いのでしょうか🧐
ちなみに映画「100メートル」は、現在Netflix配信でのみ視聴可能なようです。
35歳のラモンは、仕事も順調、妻インマと息子と3人仲睦まじく暮らしていた。妻は第二子を妊娠中。
元体育教師の義父マノロとは折り合いが良くないが、マノロの暮らす田舎の一軒家の屋根が崩落したことで一時的に一緒に暮らすことになる。
そんなある朝、ラモンは突然体を動かすことができなくなり、言葉もうまく話せなくなってしまう。
病院での検査の結果、難病の多発性硬化症であると診断される。
「1年後には100メートル歩くこともできなくなる」
同じ多発性硬化症を患うマリオの言葉が頭から離れず、100メートルを歩こうと外に出るものの、思うように足が動かないラモン。
そんなある日、リハビリを兼ねて通い出したジムで、IRONMANのポスターを見つけたラモンは、自信を取り戻すためトライアスロンに挑戦することを決める。
初めは反対していた妻インマだが、父マノロがトレーナーとして指導するのならば認めると言い出す。
折り合いの悪いラモンとマノロだが、トレーニングを通して少しずつ距離を縮めていく。
ラモンの症状も寛解し、順調にトレーニングが進んでいたのだが・・・
果たしてラモンはロングトライアスロンを完走できるのか?!
最初に病気を宣告された時は、受け入れることができず塞ぎ込んでしまうラモンでしたが、家族の支えや治療仲間の前向きな言葉で少しずつ立ち直っていきます。
物語序盤は昔気質なマノロを疎ましく思っている描写もありますが、徐々に打ち解けていく様子が丁寧に描かれています。
特にトライアスロン挑戦を決めてからは、マノロの田舎の一軒家で寝食を共にしながら二人三脚のトレーニングに励みます。
ただ最初の方はトレーニングとは呼べないような畑仕事ばかり。
これに対してインマがいう「空手だって箸の持ち方からじゃない」っていうセリフが個人的にはちょっとツボでした。笑
ヨーロッパの人でもそういう精神論的なこと言うんだなと。
後半になるとちゃんとしたトライアスロンのトレーニング描写も出てきます。
もう一人の主人公と言っていい義父マノロですが、この人のキャラクターやバックグラウンドがかなり興味深い。
元体育教師という点は、物語序盤でインマの口から明かされているのですが、中盤で彼の衝撃の過去が判明!
これは、自転車好きな私にはかなりの胸熱展開でした。詳細は是非映画を見て下さいね✨
ラモンのタブレットをまな板がわりに使ったり、スマホを投げ捨てたり、大きな麻を嗜んだり、破天荒に見えるんですけど、中盤で明かされる屋根崩落の原因がかなり悲しい・・・
物語が進むにつれてどんどん好きになっていくキャラクターで、主人公ラモンを食ってる存在感なんですよね。
ラモンとマノロのやりとりもコメディタッチでとても楽しめます。
衝突しながらも徐々に距離を縮めていく二人の様子に心温かくなりました。
多発性硬化症という病気について、恥ずかしながらよく知らなかったので、100メートル歩くのもやっとだったラモンが突然普通に走ってたりするのが謎だったのですが、
この病気は特に初期段階で寛解と再発を繰り返し、症状がほとんど出ない時期もあるんだそうです。
症状は人により様々で、視覚障害、感覚障害、運動障害などが代表的な症状だということです。
日本では約18,000人、世界では約300万人がこの病気にかかっているそうです。
映画の中のラモンも、寛解と再発を繰り返し、普通にトレーニングしていたと思ったら入院を余儀なくされたりと、思うようにいかず諦めそうになる場面も。
いつ自分の体がいうことを聞かなくなるか分からない中でのトレーニングやレースって、かなり怖いだろうな・・・
そんな中でも、ラモンを支え続ける家族、それに応えて再び前向きさを取り戻すラモンの絆の深さに感動しました。
それまで順調に人生を歩んできた主人公が突然難病に侵され、一度は絶望するも家族の支えで立ち直る。
映画としては割と良くあるストーリーラインだと思うものの、それでもやっぱり感動しますね。
運動障害が出ている主人公が、いきなりトライアスロンに挑戦するのはかなり唐突感があるものの、何かに挑戦する時って意外とそういう方がうまくいくのかな?とも思ったり。
「トライアスロンやってみたい!」または、トライアスロンでなくても何かに挑戦したいと思いながら、なかなか一歩踏み出せない人結構いるんじゃないでしょうか?
そんな人にこそ見て欲しい映画だと思います。
まずはとにかく一歩踏み出してみよう!そんな気持ちにさせてくれる映画です。