大ショック!カーボンロードバイクの傷!補修はできる?

こんにちは、まさみです。

ロードバイクと一口に言っても、クロモリ、アルミ、カーボンなど様々なフレーム素材があります。

中でもカーボンは軽量で、硬度が高く、しなるため、乗り心地が良いと言われており、人気が高い素材ですよね。

そんなカーボンの弱点と言えば、衝撃に弱く割れやすいところです。

また、炭素繊維を使用したカーボンフレームは、アルミやクロモリなどの金属と違い溶接ができないという特徴もあります。

では、そんな、強いのにどこか繊細なカーボンフレームを傷つけてしまったら、修理・修復はできるのでしょうか?

実際にカーボンフレームを傷つけてしまった際の体験談です。

カーボンフレームはどうやってできてるの?

そもそもカーボンフレームって、どんな風に作られているのでしょうか?

GCNのLOOKの工場を紹介している動画で詳しく解説されていました。

出典:Global Cycling Network https://www.youtube.com/channel/UCuTaETsuCOkJ0H_GAztWt0Q

この動画では、300~400以上に細かく切り分けたカーボンシートが使用されているとのことです。

メーカーによって細かくは違う部分もあるかもしれませんが、まとめると・・

  • カーボンシートを各パーツに合わせて切り抜く
  • レジンの中子にカーボンシートを巻き付ける
  • 金型に入れて圧力釜で焼き入れする
  • 冷まして型から取り出しバリを取り除く
  • 更にオーブンで焼き付け、中の水分や空気を取り除く
  • 焼き上がったフレームをサンドペーパーで表面処理
  • 中に残ったレジンの中子を取り除く
  • ディレーラーハンガーの取り付け位置などに合わせて穴を開ける
  • 各パーツを特殊なカーボン接着剤で繋ぎ合わせる
  • その後さらに90度のオーブンで焼く
  • 作業者による品質チェック
  • 品質OKなフレームを更にサンドペーパーで磨き、クリアコートをかける
  • ペイントする

ということで、かなり手作業が多く、お値段が高いのも納得の工程ですね。

こうやって見てみると、アルミやスチールなどの金属と違って、フレームの中は空洞ってことになりますよね。

カーボンが衝撃に弱いというのもなんとなく納得できるかも・・

では、カーボンフレームを傷つけてしまったら、どうなってしまうのでしょうか?

カーボンフレームを傷つけてしまったら?

私の場合は、輪行をした際にトップチューブを傷つけてしまいました・・・

輪行時に撮影した写真を確認したところ、ディスクローターがフレームに当たってしまったようです。

輪行時の写真
傷の状態。赤く囲んだ部分以外の黒い汚れのようなものも全て擦り傷です。

写真だと傷の状態が分かりづらいですが、ビアンキショップさんに持ち込んだところ「カーボンにクラックが入っているかも・・・」と言われました。

クラックが入るとどうなるの?

クラックとは、カーボンにヒビが入っている状態です。

この状態で乗り続けると、ヒビが広がって、最悪フーレムが割れてしまうこともあるようです。

表面的な傷だけでクラックがなければ、そのまま乗り続けても安全上の問題はないようなので、修復の優先度がだいぶ変わりますね。

クラックか表面的な傷か見分けるには?

残念ながら自力ではクラックの有無を正確に調べることはできません

カーボンにクラックが起きているかどうかを確認するには、超音波による診断が必要になります。

日本でこの診断&カーボンの修復をできる最も有名な会社はカーボン・ドライ・ジャパン(CDJ)です。

私もCDJにて超音波診断をして頂きました。超音波深傷診断サービスは、測定データなしの簡易診断で1箇所2,200円です。

簡易的には、10円玉でフレームを叩いて、音の違いからクラックの有無を判定するという方法もネット上には紹介されています。

実際、検査自体は2,200円でも、この診断をお願いするためには、自転車をCDJに送る必要があります。

それにかかる送料などはもちろん自己負担になるため、ちょっとした傷だと面倒くさくなってしまいますよね。

でも、もしも本当にクラックが起きていて、気づかずに乗り続けていたら・・・

生身の体である程度の速度域で走れるロードバイク。

自分の命を預けるフレームのメンテナンスはケチらないほうがいいかな〜と、個人的には思います。

私の場合は、ビアンキさんで言われたことも気になって、念の為超音波診断をお願いした結果、幸いなことにクラックはありませんでした。

傷の補修はできるのか?

前述のCDJでカーボンの補修やペイントも全てやって頂けます。

傷部分の写真を送ると状態を確認して見積もりをしてもらえます。

補修・リペイントの場合は、パーツを全てバラしてフレームのみの状態にする必要があったと思います。

苦手な方は追加料金を払えばバラしと再組み立てもお願いできますよ。

自転車輸送用の箱や、輸送自体もお願いすれば手配してもらえるので便利です。

料金や詳しい依頼の仕方などは、CDJのホームページでご確認下さい。

https://carbondryjapan.com/cycle/detail/145

傷は本当に綺麗になるの?

CDJのホームページにもカーボン補修実績はたくさん掲載されていますが、私のオルトレさんのフレームはこんな感じ。

上の写真の赤く囲った箇所に傷がありますが、下の写真(補修後)では全く分かりません。

本当によ〜〜〜〜く見れば、ブラック部分の塗装が若干違いますが、普通に見れば全く分からないですよね。

カーボンフレームの補修に実際かかった金額は?

私が実際に写真の傷補修をお願いした際にかかった金額はこんな感じです。

請求書を紛失してしまったので、復路送料が不確かですが・・・

  • 超音波診断(簡易測定) 2,200円
  • ペイントリペア 16,000円
  • パーツ脱着費用 25,000円
  • 往路送料(西濃運輸カンガルー自転車輸送便) 6,670円
  • 復路送料(CDJサイクル便) 3,542円?
  • 合計 53,412円

まあ結構かかりましたね💦

正直痛い出費でしたが、もしもクラックがあったらもっと金額が跳ね上がっていたのは間違いないです。

結論

カーボンは強くて繊細な「気は優しくて力持ち」的な素材のようです。

カーボンフレームは高級ですが、その製造工程を考えても、確かな品質の裏返しと言えるでしょう。

もちろんできれば傷つけたくないですが、自転車という乗り物の性質上、大なり小なり傷がつくことは避けて通れないとも言えます。

小さなかすり傷は仕方ないとして、大きな傷なら超音波診断で安全確認する方がいいかなと思います。

カーボンは硬く剛性が高いものの、1箇所にクラックが入ってしまったら、クラックが広がってフレーム自体が割れてしまうこともあり得ます。

クラックがなければ、表面の傷は勲章として残しておくのも一案かもしれないですね。

お気に入りの自転車、いつまでも安全に楽しく乗り続けられるように、メンテもしっかりしていきましょう!

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